休みだったので午前中にダラダラしながら家事を済ませて、買い物にでも行こうかと支度をしながら録画番組をつけていたらズボンに片足をつっこんだままソファーに座って見入ってしまった。
写真とも絵画ともいえないような絵が紹介されていて、なんと刺繍で描かれているという
アップにされると確かに糸で描かれていて見事!
日本橋高島屋で展示されているというが次の休みの日まで待てない、今見たい!すぐに見たい!
買い物を済ませて行けば夕方までには入れそう、あーこんなことだったらダラダラしなきゃよかった
と急いでモロモロの用事を済ませて、日本橋高島屋に向いました。
平日の夕方で人はまばら。
入口にはTVで紹介されていた獅子図の刺繍(展示品の写真撮影NG)
パッと見ただけでは刺繍とはおもえない、よーく見ると刺繍糸がかろうじてみえるほど繊細に描かれてます。
下絵と共に展示されていますが刺繍絵画のが光沢と立体感があって毛の一本一本が糸で描かれているとこんなにも迫力があるの!?と驚きです。
進んでいくと畳より大きい刺繍絵画がズラッと並んでいるけれど見る角度を変えると糸の光沢が違って見えて表情が変わって見える。
鳥や花も見事ですが水面の中から生えている茎が薄っすら描かれていたり
この花びら一枚を描くのに細—い絹糸を何百回通したんだろうとおもう作り。
中でも目を引いたのが「舞妓さんの掛け軸」
髪の生え際もすんごく細かくて筆で書くのも大変なのにこれが刺繍かとおもうと…
でもここまで繊細だと、おまけにガラス越しだと残念ながら刺繍感を感じることができない
筆で描かれている見事な絵画にみえてしまう。
横をチラっとみると年齢の変わらない女性が単眼鏡をもってじっくり見ていて(展示会慣れしている方なんだな)と感心してしまったと同時に羨ましい。この細かさをより良く見ることができるだなんて…
目を凝らして一生懸命に見るけれど帯の部分などがかろうじて刺繍感があるかなー…とおもっていたら
「よかったら使ってください」
単眼鏡を差し出してくれる女性
入口でもちろん指先をアルコール消毒したから大丈夫だけど、今のこのご時世で赤の他人に貸してくれるだなんて!?
見たい…あの舞妓さんの髪の生え際を見てみたい!
お言葉に甘えて単眼鏡をお借りして見てみたら
はぁ~…ため息がこぼれる
「ね!肉眼じゃこの細かさは見えないでしょ♪」と女性
短い時間でしたが見ることができて本当に本当に大感激!!!
丁重にお礼をいってお返ししました。
進んでいくと滝や鳳凰などの壁掛けや屏風などの大作 どれも見事
小さな肖像画の額が展示されているけれど、またもや見事すぎて刺繍にみえない
ジーーーッと目を凝らすけどこれはもはや写真ではなかろうかというような刺繍
(帰ったら絶対に単眼鏡を買うぞ!)と心底おもいました。
あきらめて進んでいくと
先ほどの女性が「あれ、見事ですよね。よかったら使ってください」と小走りに追いかけてきてくれて
おもわず「(あれって)肖像画ですよね!」
単眼鏡を借りてみている横で「黒目の辺りとかすごくないです!?」と女性
もうなんといっていいかわからないけど本当に感謝しかなく深々とお礼をいうと
「私も単眼鏡を使うのは初めてなんです、この感動を共有できてよかった~♪」となんて素敵な女性なんでしょう!!!
刺繍展も素晴らしかったですがこの女性のおかげ何十倍も心が豊かになれました。
午前中、ダラダラしていたのに夕方にはこんなに気持ちが満たされて充実できるだなんて展示会にきて本当に良かった---!!!
日本橋高島屋さんでは2022年9月12日までの展示です
ご興味ある方は単眼鏡を持って行かれて見てください♪
