持っていた喪服は平野ノラさんのようなガチガチの肩パットがはいって、今はとても着れないから買わないとなーとおもっていたけれど、着ることもそうそうないし高額でなかなか購入する気にならなかったけれど
数年前に待ち合わせ時間までの暇つぶしで喪服を扱っているお店にフラーっと入ってみたら「なにかお探しですか」60才前後の品のいい女性の販売員さん。買う気がないので「すみません、暇つぶしなんです」とキッパリ
他にお客もいなかったので喪服を買うタイミングを話してくれました。
「喪服が必要なのは不幸があった時でしょ。もし明日お葬式ってなったら高額品なのに納得いかなくても買っちゃうでしょ、だから何もない時にゆっくり選んで買ったほうがいいのよ。自分自身が身内が亡くなった時に慌てて購入してすごく後悔してまた買い直したことがあったの…」
なるほどねー
「パンツスタイルもあるけれど正式はスカート。それと黒は黒でもビジネススーツの光沢のある黒とは違って光沢ない黒がいいの。お葬式ってみんな同じ黒色を着るから違いがわかっちゃうからね、(服を並べて)この生地とこの生地 色味が違うでしょ」
時間があるのでちょっと試着だけー
自分で選んだのは腰がくびれたラインの喪服と、女性に見立ててもらった喪服 合計3点を試着
「(私が)選んだ服はラインがきれいでいいけれど喪服は体のラインがでてはいけないものだし、今は似合っているけれど喪服は長く着るものだからこの服だったらきっと年齢がいった時に買い換えるとおもうから70点ね」
見立ててもらった喪服も点数をつけてもらって85点とか100点とかだったかな。でも確かにこれから長く着るんだったら見立ててもらったほうがちょっと価格が高いけれどよさそう。
いつものサイズよりも1サイズ大きいと野暮ったい気がするけれどこういうものなのかー
クレジットカードのポイントを使えばそんなに痛手ではないかなーと気持ちが動き始めたところに
「実は来週セールをするんです」と周りのスタッフに聞こえないように小声で教えてくれて落ちちゃいましたね(笑)
まんまとセールストークにはまったかもしれないけれど、購入してから3~4年経ったときにお葬式で85点を着たときに、あの時じっくり選んで納得する買い物をしておいて良かったなっておもいました。
名刺を整理していたらこの女性の名刺がでてきて、想像力を膨らませてくれた接客トークを思い出しました。
